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(ニューヨーク)-国連安全保障理事会がリビア問題を国際刑事裁判所(ICC)に付託することを、全会一致で決議した。本決議は、カダフィ氏およびその軍司令官はもちろん、周辺各国政府にも、国際社会は非暴力のデモ隊に対する残忍な弾圧を容認しないという強い警告を与えた、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。

2011年2月26日に採択された決議は、リビア危機をICCに付託するとともに、リビアの幹部指導者に対し、海外渡航禁止と資産凍結措置を科した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの国際司法プログラム局長のリチャード・ディッカーは「安全保障理事会は危機に対して首尾よく対処した。この決議は、カダフィ氏及びその軍司令官に対し、非暴力のデモ隊に発砲するよう命令(又は、容認、あるいはその命令に従った)場合、ハーグの国際司法裁判所(ICC)で裁判に掛けられるかもしれない、と警告したものだ」と述べた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、今回の安全保障理事会のICC付託には、リビア国民に法の正義をもたらす目的と同時に、更なる犠牲者が生まれるのを防止する目的がある、と指摘。

「国連は、カダフィ氏とその配下の人物たちに対し、国際社会が一丸となり断固とした決意でリビア国民への殺戮行為を止めるための圧力をかける、と明らかにしている」と前出のディッカーは語った。

先週国連人権理事会で行なわれた特別会期でリビアが非難されたことを受け、国連総会は来週中にも、人権理事会におけるリビアの資格を停止する決議を検討する見込みである。

前出のディッカーは「権力の座に居座ろうとリビア国民に違法な武力弾圧を加えるリビア治安部隊司令官には、法の裁きが待ちうけていることを、今回の安全保障理事会の行動は示す。これは、カダフィ氏とその配下の人物たちへの、最大限に明確な殺戮行為停止命令だ。」と指摘する。

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